貿易用語集
【さ】
- サーベイア(Surveyor)
- 商品に関する各種事項の検査、鑑定、報告、証明を事業とする査証機関(海事検定という。)のこと又はその職員(海事検定員)のことをいう。
- サーベイア・レポート(Surveyor Report)
- サーベイアの検定報告書のこと。
- 才
- 貨物の容積で、1立方尺のことをいい、40才が1容積トン(メジャートン)に相当。
- 最恵国待遇(Most-Favored Nation Treatment)
- 通商、関税、航海などをめぐる2国間取決めに際し、当事国が他の第3国に対して与えているか、もしくは将来与える利益待遇(低率の関税や船舶の入出港の自由など)のうち、最も有利な待遇を相手国に与えることである。
- 再輸出免税(Duty Exemption for Re-export)
- 輸入後一定期間(原則として1年)内に再輸出されることを条件として関税を免除する制度のことで、再びそのまま再輸出されることが分かっているものに関税をかける不合理を救済することを目的としたものである。
- 再輸入減税(Duty Reduction for Re-inport)
- 輸出を条件として関税を軽減、免除又は払戻しを受けた貨物が輸出され若しくは保税作業のため関税が課されなかった貨物が積戻しされ、そのままの形で再輸入される場合、本来その輸出貨物全体の価値にかかるべき関税を、その軽減、免除又は払戻しを受けた関税の額若しくはその保税作業によったため課されなかった関税の額まで軽減する制度のことである。
- 再輸入免税(Duty Exemption for Re-import)
- 我が国から輸出された貨物で、その輸出許可の際の性質、形状が変わっていないものについて輸入の際の関税を免除する制度であり、我が国から輸出されたものが再輸入される場合に関税を課する不合理を救済することを目的としたものである。
- 指図式船荷証券(OrderB/L)
- 特定荷受人を記入しないで、"to order"又は"to order of 〜"のように荷受人又はその指図人に荷渡しすべきことを記載している船荷証券をいい、流通船荷証券のことである。この船荷証券は転々と流通することができ、その所有権は白地裏書によって移転される。そのため、裏書きされた船荷証券を善意に取得した者は当該船荷証券上の所有権を取得するとともに、貨物の所有権も取得できる。
- 暫定税率(Temporary Rate of Duty)
- 日本が国内法によって定めている関税率(国定税率)のうち関税暫定措置法により定められている税率で、国内産業事情の観点など一時的に基本税率によりがたい事情がある場合に一定期間、基本税率に代わって適用される税率のことである。
- 3PL(Third-party Logistics)
- フォワーダー等いわゆるサードパーティーが顧客であるメーカーに代わってトータルな物流管理を担当すること。「メーカー側にすればロジスティックスのアウトソーシング(外部委託)となる。
【し】
- シール(Seal)
- 施封にことで、通常紙、金属テープ又は鉛玉を使用。
- 事後調査(Post-entry Examination)
- 申告納税方式が適用される輸入貨物について、その輸入許可後にその輸入申告の内容の適否につき、関税法第105号条第1項第6号の権限に基づいて税関職員が輸入者、輸入の委託者その他の関係者に質問し、又はその貨物についての帳簿書類の立入調査をすること。
- 事前教示(Prior Instruction(Information))
- 輸入者その他の関係者が、あらかじめ税関に対し、輸入を予定している貨物の関税率表適用上の所属区分(税番)及び関税率等について照会を行い、その回答を受けることができる制度。事前教示制度を利用すれば、以下のようなメリットがある。
① 事前に輸入予定貨物の関税率等が判明するため、原価計算が確実に行えるなど、効率な販売計画の作成が可能。
② 貨物の輸入申告時に税番、関税率等が判明しているため、通関の迅速な処理、貨物の早期引取りが可能となる。
- 仕出地(港)(Port of Dispatch)
- 貨物を現実に最初に船積した場所(港)。
- シッパー(Shipper)
- 荷主、荷送人のこと。
- 実用新案権(Model Utility Right)
- 実用新案登録を受けた考案を、業として独占的に利用しうる排他的権利。
- 指定地外検査(Examination outside the Designated Place)
- 税関長が指定した場所以外の場所で行われる検査のことで、巨大重量貨物又は危険貨物等で保税地域以外の場所の置かれている貨物について検査を受けようとする場合が該当する。指定地外検査をうけようとする場合には、税関長の許可を受け、検査手数料を納付しなければならない。
- 指定地検査(Examination in the Designated Place)
- 税関長が指定した場所で行われる検査。
- 指定保税地域(Designated Bonded Area)
- 開港又は税関空港における税関手続を簡易、かつ、迅速な処理を図るため、外国貨物の積卸、運搬又は一時蔵置できる場所として、国、地方公共団体、新東京国際空港公団又は港湾施設の建設若しくは管理を行う指定法人等が所有し、又は、管理している土地、建物その他の施設で財務大臣が指定したものをいう。
- 仕向地(Destination)
- 輸出貨物がその取引において仕向けられる場所のこと。
- 従価従量税(Ad Valorem and Specific Duty)
- 価格及び数量を課税標準として税率が定められている関税又は内国税のこと。
- 従価税(Ad Valorem Duty)
- 輸入品の価格(CIF価格)を基準として関税を課するもの。
- 自由化品目(Liberalized Items(Goods))
- IQ品目その他輸入の承認の対象となっている品目以外の品目のこと。
- 修正申告(Amended Declaration)
- 納税義務者のした申告又は税関長のした更正に係る税額が過少である場合に、その増額変更をしようとするときの納税義務者の任意的な申告のことである。
- 従量税(Specific Duty)
- 輸入品の個数、容積、重量などの数量を基準として関税を課するもの。
- 順委託加工貿易(Prpcessing Deal Trade)
- 我が国の国内業者が委託加工契約に基づき、海外の委託者から主原料若しくは加工の対象となるものの一部又は全部の供給を受け、これを指定商品に加工した上、その加工品を再び海外の委託者又はその指図する荷受人に積み出し、その労務提供に対して加工賃を受け取る貿易方式のこと。
- 商業信用状(CommercialL/C)
- 輸入者のために輸入者の取引銀行が自己の信用を提供し、一定の条件のもとに輸出者が自行又は取引銀行若しくは輸入者宛に為替手形を振り出した場合には、その手形の引受け、支払い、買取りを自ら保証するか、又は取引銀行にその手形の引受け、支払い、買取りを行うよう授権する証券のことである。
- 商標権(Trademark Right)
- 登録商標すなわち商標登録を受けた商標を商品に独占的に使用しうる排他的権利。
- 申告価格(Declared Value)
- 輸出入申告の際に税関に申告する価格のこと。輸出については本邦の輸出港における本船甲板渡し価格(FOB)、輸入については輸入港への到着価格(CIF)によることとなっている。
- 申告納税方式(Self Duty Assessment System)
- 輸入貨物に対して課せられる関税額の確定方式の一つで、輸入貨物について納付すべき税額がない(無税)又は税額があるときはその税額を納税義務者が自分で計算したうえで申告し、納付する方式のことで、これにより確定することを原則をする。この申告には、当初申告のほか、修正申告も含まれ、申告がない場合又は申告に係る税額の計算が関税に関する法律の規定に従っていなかった場合その他税額が税関長の調査したところと異なる場合には、税関長の処分により税額が確定することとなっている。
- 審査請求(Request of Investigation)
- 審議申立てについての税関長の決定に対し不服がある者は、異議申立てについての決定のあったことを知った日の翌日から起算して1月以内に財務大臣に対して行うことのできる不服申立てのことである。この場合、財務大臣は、関税の確定若しくは徴収に関する処分若しくは滞納処分又は関税定率法第21条第1項第3号の規定による通知(風俗を害すべき物品に該当する通知)について審査請求があった場合には、関税等不服審査会に諮問することとなっている。
【す】
- ステベ(ステベドア)(Stevedore)
- 港湾運送事業法に規定する船内荷役業者のことで、船舶とその貨物について豊富な経験と知識を有し、通常、請負契約により本船の指揮監督のもとに荷役作業を遂行するステベ所属の作業員をロングショアマン、監督をフォアマンといい、このほかにウインチマン、デッキマンなどがいて荷役人員を構成している。
【せ】
- 税関(Customs)
- 財務省に所属して、関税行政の実行を担当するところ。東京、横浜、神戸、大阪、名古屋、門司、長崎、函館の8税関と沖縄の1地区税関が設置され、これらの税関には支署、出張所、監視署が設置されている。
- 税関空港(Customs Airport)
- 開港と同様、外国貿易のため特別に開放された空港で貨物の輸出及び輸入並びに外国貿機の入港及び出港その他の事情を勘案して定められた空港のことをいう。
- 税関検査場(Customs Examination Place)
- 輸出入貨物の検査場所として税関長が指定した税関の検査場のこと。
- 税率(Tariff or Rate of Duty)
- 課税標準に対して適用される税額を計算する率のことをいい、価格を標準として課せられる税率を従価税率、数量を標準として課せられる税率を従量税率、この両者が選択又は併課される税率を従価従量税率という。
- セーフガード(SafeGuard)
- 緊急輸入制限のことで、ある国から特定品目の輸入が急増し、国内産業に重大な影響を与え、また、与えるおそれがある場合に、その輸入品に対し必要に応じて輸入制限をすることができる2国間の措置のことである。
- 船(機)用品積込申告書(Declaration for Loading of Ship’s(Aircraft’s)Stores)
- 外国貨物である船(機)用品を外国従来船(機)に積み込もうとする者はその船(機)用品を保税地域から引き取る前に、また、内国貨物である船(機)用品を外国従来船(機)に積み込もうとする者はその積込み前に、いずれもこれらの申告書を税関に提出しなければならない。
- 全部検査(Whole Examination)
- 見本検査又は一部指定検査によって貨物の性質、数量の確認が困難な貨物について行う検査。
- 船用品(Ship’s Stores)
- 燃料、飲食物その他の消耗品及び帆布、鋼、じゅう器その他これらに類する貨物のこと。